美容師として高みを目指すため「あえての電車通勤」 -ANNE. 澤野秀樹さんの習慣 前編-

 

デザイン性の高いヘアを生み出してきた表参道の人気店「DaB」のクリエイティブディレクターを長年勤めたのち、2018年11月に独立し「ANNE.」を立ち上げた澤野秀樹(さわのひでき)さん。有名美容師も一目置く、テクニックやデザインセンスはどのような習慣からつくられているのでしょうか。インタビューは前編・後編の2回、まずは前編からどうぞ!

 


 

美容師にとって、電車は最高の勉強の場

 

美容師としてレベルアップするためには、どれだけ多くの髪を見て、ヘアデザインに活かせるかが勝負だと思っています。どんなに忙しい美容師でも、1日40人のカットが限界でしょう。言い換えると、1日40人かそこらの髪しかじっくり見ることができないわけです。しかも、髪を見ることができるのは、基本的にはサロンの中だけ。そのお客さまの髪が朝はどうなっているのか、夜になったらどうなっているのか知る機会はあまりありません。しかしながら、電車の中なら、多くのヘアスタイルをじっくり見て観察したり、分析したりすることが許されます。だから僕は、美容師になってから26年間ほとんどの間、電車通勤を続けているんです。

 

 

朝の通勤電車の中で僕は、「髪が跳ねているのは、このレイヤーが原因だな」とか、「この人は髪質をスタイリングでなんとかしようとしているから整髪料でべたべたになってしまっている」とか、「この人の髪のパサつきの原因は、セニングの入れ方にある」とか、いろいろと思うことがあるわけです。

 

そして、サロンワークで「このタイプの髪質の人の場合、ここにレイヤーを入れると朝のあの人みたいに髪が跳ねちゃう」とか「スタイリングでごまかさなくてもいいように、この髪質の人でも手入れしやすいカットにしよう」とか、学んだことを活かすことができます。

 

>お客さまの日常に寄り添ったヘアデザインがしたい

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