MINX史上「初」を達成!? スタイリストデビュー&ファーストカットであの人に恩返し!【前編】
アシスタントにとって美容師人生の大きな節目となるスタイリストチェック試験。合格すれば晴れてスタイリストとしてデビューできるとあって、その場に挑むアシスタントの想いもひとしおです。
そこで今回は、厳正な審査基準を設けることでも知られる人気サロン「MINX」のスタイリストチェックに密着! 全員が初めての受験だという4人のアシスタントから、はたしてスタイリストは生まれるのでしょうか?
スタイリストチェックまでの長い道のり
MINXの役員が揃って審査を行うデビューチェック。月に一度のこの場に参加するには、まず所属する店ごとで行われる「店舗チェック」に合格することが条件です。つまり、今回参加する4人のアシスタントはスタイリストチェックを受験できる時点で選ばれし面々ということ。
これだけでもハイレベルに思えますが、受験者たちは入社後からシャンプー、カラーリング、ブロー、パーマ、ワインディングなどの技術を基礎から身につけ、さらに新規のお客さまを満足させるための基準としてモデルの150人カット(※)という課題をクリアしなければ、そもそも店舗チェックすら受けることができません。
デビューまでの平均年数は4年というMINXのスタイリストチェックは、「新規のお客さまを明日からすぐに迎えられるレベルに達した者」のみが合格できるまさに狭き門なのです。
緊張感に包まれる中スタイリストチェックがスタート!
試験内容は、それぞれの受験者がこの日のために考えてきたヘアデザインを基に実際にモデルの髪をカットし、そのできあがりを審査員が評価するというもの。スタイリストデビュー試験では「カットスタイルで魅せる」をテーマに掲げ、カットの技量と理解度が試されるショートスタイルを創り上げる受験者が多いです。
試験はまず、審査員に対してのプレゼンからスタート。できあがりを想定してカットしたウィッグやデッサン、設計図を基に、今回はどのようなヘアスタイルを形作っていくのか説明します。
目指すスタイルを実際にモデルに似合わせながらどう作るのか、プレゼン中にも審査員から度々質問が投げかけられます。
「自分の頭の中にあるものを実際に言葉に出して説明できなければお客さまにお伝えすることもできないので、今回作るものをきちんとお客さまに説明する能力があるのか。そして自分がしようとしていることを自分で理解し習得できているかを見ています」と審査員の菅野久幸さん(銀座店トップデザイナー・取締役)。
また、ウィッグを見た時点で合格ラインに乗るか否かも判断できると話します。
「ウィッグは時間をかけて切ることもできるので造りが左右対象で且つ自分が作りたいスタイルを最も簡単に再現できるもの。だからこそ、ウィッグの時点で成立していないものを作ろうとしても上手くいかないんです」