imaii 有村雅弘さんの“一番古い”お客さま—感性でつながる2人
長く第一線で活躍し続ける美容師さんたちに古くからのお客さまをご紹介いただく、シリーズ「一番古いお客さま」。今回はimaii 有村雅弘(ありむらまさひろ)さんとともに、カットモデルも務める華やかなお客さまがご登場。
あの有村さんを何度も照れさせるほど、明るくチャーミングなお客さま。年を重ねるごとにアクティブに、若々しく変化していくお客さまが、ずっと通い続ける理由は有村さんの「芸術家肌な感性」にあるようです。
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向後乃理子さん
お客さま歴:28年くらい
職業:不動産業
高校時代からダンスをはじめ、
今は週5〜6日の頻度でダンススタジオに通う日々。
imaiiへの初来店は、予約なしの飛び込み入店。
その後、他の担当スタッフを経て、有村さんのお客さまに。
現在は、有村さんのお客さまとしてだけでなく、
imaiiスタッフのコンテストやヘアショーのモデルも務める。
有村さんの担当で、美容専門誌の表紙を飾ったことも。
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お客さまを虜にしたのは、動いてなお美しい髪
有村:はじめの担当は僕じゃなかったんですよね? ご両親は最初からずっと切らせていただいていましたけど。
向後さん:そうなんです。先にimaiiに通っていた私が両親に有村さんを紹介して、私は少し大人になったころに、母から「そろそろ有村さんに切っていただいたら?」と言われて。有村さんはその当時から、すでにサロンのトップの方でしたから。
有村:はじめて切らせてもらったときの印象、覚えていますか?
向後さん:「“動いてかっこいい髪型”というのがあるんだ!」という、驚きでした。このシルエットから、こう髪が流れて…というのがイメージできたんです。ダンスをやっている私にとって、それはすごく楽しいことでした。
有村:動いたときや濡れたときにかっこよくない髪型は、整えかっこよくならないというのが僕の持論ですからね。そのためにカットは、いろいろ研究してきました。
向後さん:カットといえば、五分刈りにしていただいたこともありますよね。どんなリクエストも応えてくれるのに、髪色を黒にするのだけはずっと許してくれない(笑)。
有村:ふふふ、お客さまからのリクエストなのに断っちゃう(笑)。お顔立ちが美人だから、暗くしておとなしいヘアスタイルをするのはもったいないんですよ。ちょっと個性的なくらいが、美しさがより際立つし、目立つ存在でいられるでしょう?
向後さん:いつもそう言われて納得しちゃうのよね。でもお互いこうやって「やりたい」、「ダメ」って遠慮なく主張し合える関係が好きなんですよ。
有村:向後さんは新しい提案もすぐに受け入れてくれるから、僕も楽しいんですよね。
有村さんは、芸術家!
向後さん:有村さんが面白いのは、私じゃなくて有村さんのほうが「飽きた!」って言うのよね。
有村:僕はけっこう気分屋ですからね(笑)。向後さんに限らず、前回と同じ髪型なんてつくらないですよ。
向後さん:そういうところが芸術家ですよね!
有村:いえいえ、そんなこと。ただヘアスタイルって、お客さまの気分と自分の気分との出会いでつくるものなんです。そうしたら同じ髪型になんてならないじゃないですか。
向後さん:感性の部分でつながっている感じは確かにするかも。いつでも私の“今”を見てくださっているというか。
有村:年齢が上がるにつれて、どんどん若い髪型になっていますよね。長年切らせていただいているのに、毎回新鮮な気持ちにさせてくれるお客さまです。
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