時短で働きながら、顧客数を減らさない方法

 

塚田美由貴さんは、高校卒業後、客として通っていた「serio」に入社。アシスタントとして働きながら通信制の美容学校で学び、美容師免許を取得しました。その後21歳でスタイリストに、22歳で月100万以上の売り上げを達成して25歳で店長に就任。26歳で結婚すると翌年には第一子(店長職は辞退)、30歳で第二子を出産、33歳で店長に復帰。現在39歳で全店舗の女性スタッフの相談役をしています。子育てをしながらも輝かしいキャリアを築いてきた塚田さん。顧客数を減らすことなく実績を伸ばし続けてこられたのは、なぜでしょうか。そのヒミツをうかがいました。

 


 

2人の産後も、10年以上の無欠勤

一人目の出産のときは、仕事を続けたいという思いと、仕事をやめて子どもとの時間を大事にしたいという思いで葛藤しましたね。答えを出せないままにオーナーに妊娠を伝えると、「産後は復帰するんでしょ?」と当たり前のように言われて。当時は出産と同時にやめてしまう人も多い時代でしたが、オーナーは私の「仕事を続けたい」という思いを汲み取ってそう言ってくれたんだと思います。

 

 

結局、母が子どもの面倒をみてくれることになり、仕事に復帰することができました。夫の理解もあり、ありがたかったですね。会社も時短で働ける制度を作ってくれました。

 

子どもが熱を出したときや入院したときなどは、側にいてあげたいと思うし、正直、仕事をやめてしまいたいと思うこともありました。でもスタッフや家族の支えがあったお陰で、ここ10年以上、無欠勤で仕事を続けることができています。つくづく、周囲にめぐまれていると思いますね。

 

 

「お客さまとの信頼関係」と「早め早めのスケジュール管理」

 

 

スタイリストになりたての頃、お客さまにクレームをいただいたことがありました。「夫に似合わないと言われた」とかなりご立腹でした。カウンセリングが充分でなかったことがトラブルの原因で、お客さまに嫌な思いをさせてしまったことを深く反省しました。私自身、プロ意識が欠けていたんだと思います。

 

それからは必ず事前に、カット後にどのような印象になるかをしっかり説明するなど、細やかなカウンセリングを心掛けるようにしています。この失敗があったからこそ、その後はクレームもなく、お客さまと良好な関係を保つことができています。時短で働きながら顧客数が減らないのは、お客さまとしっかり信頼関係を築けたからだと思います。

 

もうひとつ実行しているのは、早め早めのスケジュール管理です。年度はじめに、子どもに関係する行事を1年間分すべて把握します。参観日や運動会など、子ども関連の行事に合わせてお休みを入れ、年間スケジュールをつくってしまうんです。そして出勤カレンダーをつくり、お客さまにおわたししています。たとえ出勤時間数が少なくても、事前にスケジュールをお伝えしていれば、それに合わせて予約を入れてくださいます。急に休むなどして期待を裏切ることもありません。

 

>時短でもプロ意識は捨てない

 

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