Lilyさん、どうして働けない高校生に教えているの?

 

美髪アドバイザーー、くせ毛マイスター、美容師YouTuberなど、個性派美容師が集まるサロン「Lily。常識破りの採用手法や料金設定など、何かと業界を騒がせている同サロンが、「高校生からの英才教育」という新しい試みをはじめました。早速、その仕掛け人の美髪アドバイザー寺村優太(てらむらゆうた)さんと、そのもとで学ぶ高校生の高塩貴史(たかしおたかふみ)くんに直撃。採用・教育に興味がある美容師さん必見のインタビューです。

 


 

美髪アドバイザーと高校生が出会ったきっかけ

 

-早速ですが、寺村さんとたかふみくんが出会ったきっかけを聞かせてください。

 

 

寺村さん:僕が作ったLINEグループに彼が加入したことがきっかけです。美容に関する内容で自由にディスカッションするためのグループで、僕はそこで繰り広げられる発言を見ていました。そして、メンバーのなかに、一人カリスマ性を持っている子がいることに気づいたんです。それが当時、中学2年生だった、たかふみくんでした。知れば知るほど、「すごく昭和なストイックさを持った子だなぁ」と感じたんですよ。

 

たかふみくん:もともと僕は、「美容師ってなんかカッコいい」くらいの軽い気持ちで美容師を目指したのですが、いろいろ知るうちに「社会的な信用力が弱い」とか「彼氏にしてはいけない3B職業の一つ」とかネガティブなイメージがあるとわかりました。でも、僕は美容師は人を幸せにする素晴らしい仕事だと信じています。だから、業界イメージを払拭したいんです。そのためには少しでもスタートが早いほうがいいと考えました。

 

普通に高校を卒業し、専門学校を出てから美容師になるのでは、今までの流れとなんら変わりません。僕が早い段階でスタートして活躍すれば、美容業界の流れを変えられるかもしれない。そんな想いを抱き、中学生のころから作品撮りをして発信したり、セミナーを開催するようになりました。そして、寺村さんに進路についてアドバイスをもらっているうちに、ここで学ぶことになったんです。

 

高校生らしからぬハードスケジュール

 

 

-今、たかふみくんはどんな生活をしているのですか?

 

たかふみくん:サロンのセット面が空いている日は場所を借りて、モデルさんを呼んでレッスンをしています。寺村さんに見てもらいたいときは、「この日にブローの練習をしたいので見てもらえますか?」「この日までシャンプーを合格したいのでチェックをお願いします」という感じで、事前に頼んでおきます。そして練習やチェックの様子を動画で撮って、家に帰ってから復習のために見ています。

 

一日のスケジュールは、大体朝7時に起きて学校に行き、放課後15時くらいからサロンに移動して、20時から21時くらいまで練習します。帰宅後にサロンでの練習を撮った動画を見たり、ブログを書いたり、読書をしているので、寝るのは大体夜1時か2時くらいですね。

 

-周りの同級生と全然違う生活なんじゃないですか?

 

たかふみくん:周りからは変わっているねって、よく言われます(笑)。でも僕は、最高の環境で経験を積むことができていると感じているんですよ。髪のことで悩んでいたお客さまが笑顔で、幸せになって帰っていく姿や、モデルさんが最高にきれいになる様子を、間近で見ることができますから。

 

>「この人と一緒にやりたい」と思えないと教えられない

 

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