高校生セミナー師たかふみさん 美容業界を変える“新”次世代たちが思うこと
少子化が進む中、これから美容師になりたいと希望する学生を創出するのは美容業界の大きな課題です。美容師が働く環境は徐々に整備されてきているものの、やはりまだ学生のご家族が反対する、といったケースもしばしば聞かれます。しかし、美容師の仕事の魅力は“お客さまをキレイにすることで人生を変えられる”“自分が創り出すクリエイティブで雑誌に”など夢がもてる職業であること。今回はそんな美容業界での活躍を志す高校生セミナー師たかふみさんこと高塩貴史さんにインタビュー。たかふみさんが開催する美容師を志す学生たちの交流会にも潜入して美容師について思うことを答えてもらいました。
美容師になりたい“高校生”のまさかの活動
-高校生セミナー師ということですけど具体的にどんなことをしているんですか?
主に中高生に向けて自己啓発を中心としたセミナーをしています。ブログやtwitterを見て地方からきてくれる人もいます。このセミナーはセミナーをすることだけが目的ではなくて、意識の高い学生と出会うための機会でもあります。わざわざ顔をあわせて、交流をしたいという人は問題意識をもった学生が多い。そこで集まった人と一緒に美容業界でなにかできたらと思っているんです。
-ヘアメイクもしているんですよね?
ヘアメイクは独学です。SNSなどで情報は溢れているので、それを見ながら練習をしました。今はいろいろなイベントでヘアメイクをやらせてもらっています。ファッションイベントやアーティストさんのヘアメイクなどが中心です。初めは自分からやらせてくださいと連絡を取っていましたが、一度やらせていただいた方から今回もと連絡をいただいたり、別の方に紹介していただくこともあります。もちろんプロじゃないのでボランティアです。
-どうして高校生のうちにヘアメイクを始めたんですか?
美容師になったときのことを考えて今からモデルさんやアーティストさんのヘアメイクをするのが、技術や経験の面でも集客の面でもプラスだと思ったからです。
あとは、親から美容師になるにあたってまだまだ視野が狭いと言われて、今持っている自分の力でもっと多くの人とつながりたいと思ったときヘアメイクを取っ掛かりにしようと思いました。
-美容師になりたいと思ったのはどうして?
中1から美容師になりたいと思っていました。もともとプロ野球選手になりたかったんですが、ドクターストップで断念しました。その頃美容室に行き始めて、通っていた美容室の美容師さんがかっこよくて、単純ですが、美容師になることを意識し始めました。美容師になりたいと思ってからはいろいろな美容師さんのところへ切りにいって、美容師になりたいという気持ちが固まっていきました。LINE等でアドバイスを下さる方もいて、今のうちにいろいろな美容師さんにお会いしてお話しを伺えるのはありがたいです。
-美容師になるために他にしていることは?
まだ知識や経験が足りないのでとにかくインプットをするようにしています。美容のことだけでなく、教育、社会、経済のことも学んでいます。Blogも収集した時事の問題や知識に自分なりの解釈を加えて毎日発信するようにしています。あとは美容業界だけでなく他業界の経営者さんなどにお会いしてお話を伺ったりしています。SNSを利用してお話しを聞きたい人に、ダメもとでどんどんアタックしているんです。
-すごく考えているんですね。将来美容師としてやりたいことは?
いろいろあるんですが、基本は美容師になりたい若い世代を増やすこと。僕自身は、すごい美容師になって1億稼ぐことには興味がなくて、美容師の地位を上げて、美容業界のベースアップをしたいです。美容塾とか、福祉美容とか美容業と一般企業をつなげるコミュニティとか美容に特化した旅館とか、さまざまな方向を考えています。
-同級生と話しが合わないんじゃないですか?(笑)
いやいや、学校で部活をしたり友達とくだらないことをしゃべったり。一緒にゲームしたりするのもぜんぜん楽しいです。どっちが本物ってこともないんです。学校の活動もがんばっています。進学校なので初めは美容学校への進学も先生は反対だったんですけれど、勉強も部活もがんばって結果をだすことで今は応援をしてもらっています。
-これからどんな活動をしていきますか?
まずはセミナーや交流会を開きながら、コミュニティを作っていきます。高校生は人とのつながりが足りないと感じているんです。直近では70人~100人規模で美容師を目指す高校生や美容学校生、美容師1、2年目の方を集めて交流できる場を作りたいと思っています。それを参加する人のステージが変わっていっても意味のあるものにしていきたいです。
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