ニューヨークで美容師とお客さまは何を話す?-穂高律子のニューヨーク美容師コラム Vol.11-
美容師にとって技術と同じくらい大切なお客さまとの会話。さまざまな人種が暮らすニューヨークではどんなことを話しながら施術をするのでしょうか? また、最近発見したオススメスポットもご紹介いただきました! ニューヨーク旅行を計画中の方必見です!
今回はいろいろな方面から、お話していきたいなと思います。
1年、ニューヨークで働いてきて、今、2年目を歩き出しています。
私のカタコトの英語もなんとなくでも聞いてくれる優しいお客さまに出会えていて、ありがたいなぁと思う今日このごろです。
初めはほとんど話しもできなくて、お客さまとの会話で、なんて英語で聞いたらいいかわからない….みたいなことばかりだったので、聞きたいのに話したいのにうまく聞けなくてもどかしく、悔しいなぁと思うことばかりでした。でも、何回も会って行くにつれて、最近どう? とか何をしたとかいろいろ話すようになってきました。
日本の時は、お客さまと近況報告をしあったり、聞いたり、応援したりすることが大好きだった私なので、ニューヨークでもそんなふうになっていきたいなーと思いつつ、やはり日本の時と会話の内容が違うものだなぁと思ったりもします。
そこで、ニューヨークでのお客さまとの会話について少しお話したいなと思います。
もちろん、髪型の話はするのですが、ニューヨークで働いてきて、1番多い話が、前もお話しましたが、
ニューヨークにきてどれくらい? How long have you lived in NY?
は、まず聞かれます。私自身も聞きますし、よく聞かれます。そこで、1年だとか、5年だとか、15年だとかいうことを知り、
Why did you move here?
とか、
How did you decide?
などと、話が進んだりします。お互い、なんでニューヨークにきたのか? どうしてそう決めたの? みたいなことを聞きたくなります。そこから、私は日本では12年美容師をしてきて、こうゆう仕事とかしてきて…などと話したりすることが多いです。
逆にお客さまも、どうゆう仕事をして、とか、大学ではこれを専攻して、それでニューヨークで仕事を見つけたのとか、結婚したの、などと、今までの自分の人生を少し話したりします。お互いそうなのですが、見た目では、こっち生まれなのか、何やってる人なのか、はたまた学生なのか、全くわからないので、それぞれのことを聞くと面白いです。ものすごく派手なバリアージュとかブリーチをして、最後に
ところで、仕事は何してるの?
って聞くと、
I’m a lawyer.(弁護士よ。)
と言われたりするので、ニューヨークってすごいなって思います(笑)。
あとは、
最近どう?とか、どこか行った?
とか日本の時もよくした会話もします。アメリカの人は日本人より、vacation をしっかりとるので、どこどこへ行ったとか、今週はどこどこへ行くという話もすごく多いです。みんな旅行など好きなので、いろいろなオススメの場所を教えてくれます。そして、やはり日本に興味があったり、日本のことが好きという人もお客さまで多いので、
今度日本に行くんだけど、オススメある?
などと、日本についての話もよくします。そこから、日本の文化や、日本のいいとこやびっくりしたことなども話したりします。
この前、おもしろかったのが、
『日本は、同じビルの中に様々な飲食店があって、フロアごとによって違うから、びっくりしたよ』といわれ、確かにニューヨークはよほどの建物じゃない限りほぼ路面店のみで、七階まで全部飲食店なんてお店はないので、日本ならではなんだなと気づかされました。
また、この前ちょうど日本に行くというお客さまに、私なりのオススメを教えてみたのですが、逆に彼女が持っていた日本のガイドブックをちょっと見せてもらうと、私も知らない文化のものやお店が載っていて、私もこれを持って日本に旅行に行きたい!! と、思いました。日本にこんなにも興味を持ってくれている方々が、たくさんいるんだなと感じられることはすごく嬉しいものです。
そして、最近は、お客さまと話す時、オススメレストランやオススメのジムやヨガ、アクティビティなどを聞いたりしています。知らないことや新しいことだらけのニューヨークなので、人に聞くのがやはり早い! ということで実践。それで、実際行ってみて、また感想を共有した りします。レストランは聞いても聞いてもたくさんオススメがでてくるので、大変ですが、お休みの日に友達といろいろ行ってみて開拓中です(笑)。
あとは、ミュージアムやギャラリー、ライブ、好きな音楽など、人それぞれ、たくさん知ってそうな話題をチョイスして、聞いてみたりしています。みんなニューヨークにいるだけあって、アンテナを張ってる人ばかりです。
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