20%の余裕で軽やかに生きる “華の88年世代”のやり方 ーALLY 阿部 吉晃さん U29次世代美容師 ー

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次世代美容師として注目される「U29美容師」のサクセスストーリーから、成長するためのヒントを「美容師のタマゴ」へお届けする企画「U29次世代美容師」。第10回目は、アシスタント時代からハーフモデルを起用したハイクオリティなフォトシューティングで注目を集めてきたALLY阿部吉晃(あべよしあき)さん。彼いわく「あえて一つのことに100%全力投球をしないこと」をモットーにしているそう。その心とは?

 

生まれたころから極度の目立ちたがり屋

 

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生まれは福島県の郡山市で、高校卒業までそこで過ごしていました。子供のころはとにかく目立ちたがり屋。しかもかなりキツめの(笑)。みんなが尻込みする劇の主役にも立候補するし、司会やスピーチも大好き。集合写真ではいつも真ん中で、しかも寝そべってみたりして…こういうところは今と全然変わらないですね。

 

高校時代は『大改造 劇的ビフォーアフター』(朝日放送系列)のリフォームの匠に憧れて、建築士になりたいと思っていた時期もありました。実家も建築・塗装の事業をしているモノづくり家系でしたし、将来は事業を継ぐことも視野に入れていましたね。

 

わりと勉強もマジメにしていたので、大学の建築科に推薦入学するつもりでした。ところがある日、馴染みの美容室で、女性のお客さんが劇的に変身する様子を見て、「美容師の力ってすごい」って思ったんです。

 

建築の仕事は、結果が出るまで時間がかかります。でも、美容師はすぐに結果を出せる。こっちのほうが「ありがとう」をたくさん聞けると思ったんですよね。元来、僕は人を喜ばせるのが大好き。きっと向いているだろうと思いました。ただし、両親には美容師になることに対して大反対されまして…説得するのに2、3カ月かかりました。

 

ほぼ裸のジーンズや10㎝のヒールで登校

 

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専門学校時代はとにかく目立ちたくて、ハデな服装ばかりしていました。ヒョウ柄のスキニージーンズや10㎝のヒール…もうほとんど生地が残ってないジーンズを穿いていって、「太もも丸出しじゃん!穿いてないとの同じじゃん!」って突っ込まれたこともありました。あとで知ったのですが、後輩の子たちにも毎日ファッションチェックされていたみたいです。「あの人ヤバくない?」みたいに。もちろん、よくない意味でですよ(笑)。

 

そんなノリでしたが、勉強はマジメに頑張っていました。とくに頑張ったのはコラージュ系の試験。僕はルール通りに物事を進めるのは退屈であまり好きじゃないんです。テーマだけ与えられてあとは自由みたいなものが好き。ようは僕、あまのじゃくなんです。人と同じことを、同じようにするのが退屈で嫌なんですよ。

 

就職活動では人気店に絞って応募していました。サロンのカラーに合わせて作品を持参するなど、きちんと戦略を持ってやっていたのですが、引っかかったのは2店だけ。都内の超奇抜なサロンから12月末に内定をいただきました。ホント、ギリギリでしたね。

 

働き始めてからすぐにシャンプーテストにも受かって比較的順調で、「お前面白いからネタやれよ」と先輩に言われてお笑い担当になるなど、かわいがってもらっていました。でも、早朝から深夜まで美容漬けの毎日で、「あれ、なんか違うぞ…」って思ったんですよね。

 

こんなこというとマジメな美容師さんに叱られると思うけれど、僕は美容師一本の人生を望んでいたわけではないんです。なので、数カ月で退職してしまいました。

 

>あえて80%でいきたい。

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