オタク向けサロンオープン! クラウドサービス活用の裏側とは。
2016年3月、クラウドファンディングに「みんなで叶える店作りproject 秋葉原にオタクだけの美容室を!!」というプロジェクトが立ち上がり、ネットニュースにも取り上げられ話題となりました。それから月日が流れ2016年10月1日に「秋葉原オタク向け美容室OFF-KAi!!」がオープン。美容業界でも異色のサロンをオープン直前に取材を敢行。
独立を考える美容師さんも参考になるインターネットサービスをフル活用した準備の裏側に迫ります。
オタク美容師はどうやってでき上がった?
-まず、オタクになったきっかけ…の前に美容師になったきっかけをお伺いできますでしょうか?
高校3年生の進路決める時に、友人のお父さんがたまたま美容専門学校の先生で、その人から「向いているんじゃない?」って言われて、その時まで(美容師に)なりたいなんて考えたこともなかったんですけど、「手に職をつけるのもいいかもな〜」くらいのノリで美容専門学校に行くことを決めました。
そんなノリではじめたので、過度な期待を持たずに美容師になったのがよかったのか(笑)、アシスタントの忙しい時代も途中で挫折することもなかったです。
むしろ出勤途中の電車の中でカットの展開図をひたすら考えてましたね。物事を理論的に考えることが好きなので、やってみたら意外と向いていたな〜、という感じです。
-では、オタクになったきっかけは?
アニメが引き金となったのですが、どっぷりハマったのは美容師になってからですね。
僕たちが小学生の時は、朝から晩までアニメが放送されていたので全部欠かさず見ていたので、(オタクの)片鱗はあったのですが、年齢を重ねる内に学校や仕事が忙しくなって、しばらくアニメから離れていました。
美容師になってスタイリストデビューしてから、アシスタント時代と比べると時間に余裕ができた時、友人に「ひぐらしのなく頃に」というアニメを勧められて見はじめたら、「これは大人が楽しめるコンテンツだ!」と改めてハマってしまい、今に至る…という感じです。
-アニメや漫画にハマっている美容師さんは少なくないと思いますが、オタク向けサロンを作る! と思うまでに至った経緯を教えてください。
5年半勤めた最初のサロンを辞めた時、「面貸しの方が儲かりそうだな」くらいにしか思っていなかったので、最初は独立の事までは考えていませんでした。
面貸しと同時にコスプレイヤー向けのウィッグカットもはじめて、サイトも立ち上げたのですが、SEO対策がうまくいっていなかったのでウィッグカットの依頼も何日に一回の頻度。集客活動も積極的にしていなかったので、今ひとつ結果の出ない日々を過ごしていました。
そんな時、友人と飲んでいたら何かの拍子で「オタク向けのサロンがあったらいいのに」「アニメの話だけできるサロン作りたい」という話で盛り上がったんです。その後、妄想話だけでは終わらず「もしかしたら本当にオープンできるかもしれない」と思い、それが将来の目標になりました。
じゃあこれからどうしよう。と考えたり調べ物をしている時に秋葉原にある「fuwat」というお店に行き着いたんです。
秋葉原にもサロンがあるんだ。ということを改めて認識した時に、「秋葉原にお店出したいなら、秋葉原で働きながら土台作りするべきでは?」と思い「fuwat」に問い合わせしたら、たまたま求人募集をしていたので、そのまま採用頂いて、4年ほど勤務しました。
-なぜ今のタイミングでの出店だったのでしょうか?
今年に入って、美容師の友達に「オタク向けのサロンを西荻窪で開業しようと思うから一緒にやろう。」と誘われたんですが、僕は秋葉原という土地でオタク向けのサロンを開業したかったので、その誘いは断ったんです。ですがそれがきっかけで僕もそろそろ独立の準備を始めようと思ったんです。
「fuwat」には入社する時から近い将来秋葉原で独立します。と伝えていたので、改めて独立します。と伝えた時は快く送り出してもらえました。