「悩む前に動け」美髪アドバイザーはかく語りき -U29次世代美容師 lily 寺村優太-

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次世代美容師として注目される「U29美容師」のサクセスストーリーから、成長するヒントを「美容師のタマゴ」へお届けする「U29次世代美容師」。今回は、Twitterのフォロワー数は業界トップクラスの33,000人以上、秋には書籍の発売も控えている美髪アドバイザー寺村優太さんを取材しました。26歳にして業界注目の存在になった彼は、20代前半をどのように駆け抜けてきたのでしょうか。

 


 

ベンチ入りの選手は誰の記憶にも残らない

 

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中学時代からバスケをしていて、高校では地元群馬のインターハイ常連校に入学しました。部員数は60人いて、そのうちスターティングメンバーは5名。残り10数名がベンチで、あとは応援席…。僕はベンチ入りしていましたが、レギュラーではなかった。それがとても悔しくて。レギュラーとして活躍しなかったら誰の記憶にも残らないですから。

 

中高とほとんどバスケしかしてこなかった僕ですが、オシャレには興味があって『CHOKiCHOKi』(内外出版社)を読んでいました。ファッションスナップによく美容師さんが登場していて、みんなオシャレだしカッコいいなと思っていました。特にSHIMAの奈良裕也さんとか、veticaの内田 聡一郎さんとか、すごくキラキラして見えたんですね。身近にいる大人よりも断然素敵だから、僕はコッチを目指そうと。それが美容師を志したきっかけです。

 

正直、「カッコいいし、モテそう」という浮ついた気持ちもありました。でも、僕にはバスケで悔しい想いをした経験がある。やるなら有名店に入って、突き抜けた存在になろうって思っていました。

 

そんな感じで美容師になると決意をしたものの、美容専門学校に行くためのお金は家にありません。電気代を払えなくて、真っ暗な部屋で過ごしたこともあるくらいでしたから(笑)。なので、授業料免除の制度がある学校を探しました。

 

TOKYO DREAMを目の当たりにして

 

親に一円も出させないために僕が選んだのは山野美容専門学校。高校の成績が一定以上で、皆勤というのが条件で、学校の推薦状があれば入学できたからです。ところが! そのことを知らなかった僕は群馬から東京まで、授業料免除の話を聞きに行くために学校を早退していました…(笑)。「えー! ここに来るために早退するまでは皆勤だったのに」と落胆したら、「早退してまで来てくれるなんて!」と担当の方がすごく感激してくれて。特例で入学させてもらうことができました。

 

専門学校ではヘアショーにのめり込んでいて、自分の学校だけでなく文化服装学院の学生も巻き込んで、大きいイベントを仕切ったりしていました。そんななか、アソビシステムの社長さんと知り合ったんです。今でこそ超有名企業ですが、僕が出会ったころは、まだオフィスが雑居ビルの中にあったんですよ。

 

社長さんは「原宿のファッションカルチャーを世界に発信する」と夢を語っていて、実際に原宿カルチャーのアイコンとして、きゃりーぱみゅぱみゅを生み出した。それを間近で見て、「東京ってすごいな。この街には夢がある。行動すれば必ず何かが得られる」と思ったんです。このことは、その後の自分に大きな影響を与えています。

 

ただ志が高すぎたせいか、就職活動では苦戦しました。面接で本音以外話さなかったから「我が強いヤツ」に見えたんでしょう。でも、いい人ぶって受かりそうなサロンに合わせていたら、入った後もつまんなかったと思うんですよね。

 

> お客さまの髪の悩みに真剣に向き合ってきた

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