テラタビスト吉田さらささんに聞く! 美容師パワースポット
日々のサロンワークで、お客さまに美容を通してパワーを送り続ける美容師。ですがときには自分にもパワーをもらいたいもの。そんなみなさんのために、今回はテラタビスト吉田さらささんに美容師にオススメのパワースポットを教えていただきました!
古来より「髪は女の命」と言うように、日本では、女性の髪の毛がたいへん重要視され、美人の条件のひとつでありました。髪の毛ににかかわりが深い人物を祀る神社やお寺もあちこちで見つかります。今回は、お客さまをより美しくするために日々がんばる美容師さんがパワーチャージするのに最適な場所を、より選ってご紹介しましょう。
美容師さんの元祖とされる人物が祀られる御髪神社
最初にお勧めしたいのは、京都の嵯峨野にある御髪神社。こちらは日本でも唯一の「頭と髪の神社」で、美容師さんやヘアケア用品の会社の方からカツラメーカーの方まで、髪の毛に関する仕事をする人々の聖地として有名です。
祀られているのは藤原采女亮政之という14世紀の人物で、もとは京都生まれでしたが、父親と一緒に下関に移り住み、武士の人々の髪を結う仕事を始めました。その後鎌倉に移り、ますます髪結いの技術が高く評価されたということです。つまりこの人は、美容師さんの元祖ですね。嵯峨野の自然に囲まれた静かな境内には、「一人前の美容師になりたい」とか「できれば髪の毛を失いたくありません」など、さまざまな願いごとが書かれた絵馬も奉納されています。
よく見ると、テレビでおなじみの芸能人の名前もあります。「献髪」と言って、髪の毛を少し切って神前にお供えする特別なご祈祷もしていただけます。はるばるここまできたら、ぜひ一度お試しください。
女の命である髪を献上してお寺の再建を助けた
京都に行ったら、JR京都駅近くの東本願寺にもお立ち寄りましょう。こちらは浄土真宗大谷派の総本山で、広大な境内には、御影堂、阿弥陀堂などの、立派な建物が並んでいます。これらの建物は明治28年に再建されたものです。
御影堂は世界最大と言われる巨大な建造物で、再建工事には、莫大な資金と労力が必要でした。そのため、全国各地から信徒の人々がお手伝いにやってきました。あまりにも建材が巨大なため、運びこむための引き綱が切れるなどの事故も頻発。強度を高めるために女性の長い髪の毛と麻をより合わせる「毛綱」が考案されました。
当時、全国各地から、全部で53本の毛綱が寄進され、最も大きいものは長さ110m、太さ40cm、重さ約1tもあったと言われます。
現在、東本願寺境内には、そのうちの一本、新潟県の信徒さんたちが寄進した、長さ69m、太さ約30cm、重さ約375kgの毛綱が展示されています。なるほど、これだけ太くて丈夫そうな綱なら、どれだけ太い材木を引いても切れることはなさそう。髪の毛に込められた女性の信仰心に圧倒されます。
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