都内の有名サロンじゃなくても雑誌撮影の依頼はくる? 4人の美容師の雑誌撮影のきっかけ
美容師をやっているからには「一度くらいは雑誌の撮影をしてみたい」と思っている人は少なくありません。でも現実問題として「出版社から声がかからない」「どうやったら撮影の依頼が来るのかわからない」という声が多いのも事実です。そこで、今回はそんな方に向けて雑誌の撮影経験ありの美容師さん4名にアンケート。撮影の依頼が来たきっかけやそのときの心境などを教えていただきました。
モデルさんから編集部員を紹介。3Dと2Dの違いに愕然!!
-NORA HAIR SALON片山良平さんの場合-
東京・南青山にある人気ヘアサロン、「NORA HAIR SALON」でクリエイティブ・ディレクターを務める片山良平さん。女のコが「かわいい♡」と思えるスタイル提案に定評がある片山さんは、背が高く、爽やかで今をときめくイケメン美容師。
そんな片山さんの初めての撮影は、スタイリストになってすぐのこと。当時担当していたモデルさんが人気雑誌『mina/主婦の友社』の編集部員に紹介をしてくれたのがきっかけでした。
「はじめての撮影の話をもらったときは緊張しました。でも、とにかくかわいいいスタイルをつくろうと。撮影の話をもらってから当日までずっと考えていましたね。当日はベストを尽くしたつもりでしたが、実際に誌面になったのを見たときには、自分のヘタさにへこみました。つくっているときにはかわいいと思っていたのですが、3Dで見るのと、2Dで見るのでは、ここまで違いが出るんだ…と」
そんな片山さんが撮影後に心がけるようになったことは、「かわいいと思う写真の研究」だったそうです。
「実際に目で見る世界(3D)と写真の世界(2D)では全然違うんだということが身にしみたので、そこからは、ひたすら作品撮りをするようになりました。自分がかわいいと思う写真を研究するため、写真を集め始めました。
はじめての撮影での失敗があったからこそ「かわいい」を研究し、自分がかわいいと思うものが少しずつ分かってきた。その結果、それをスタイルに落とし込むことができるようになったのかなと思います」。
次は、初撮影の作品がまだ発売されていない(9月末取材時)、初撮影を終えたばかりのほやほや女性スタイリストにお伺いします。
サロンモデルからのクチコミで編集部から指名!
-KATE MAKO(及川真心)さんの場合-
表参道から1本入ったビルの2Fにある「KATE」は、おしゃれ女子がこぞって通う人気サロン。MAKOさんは、まだジュニアスタイリストという肩書きです。そんな彼女に撮影の声をかけたのは、雌ガール旋風を起こす人気雑誌、『ar/主婦と生活社』でした。
「初めての撮影は、arの花嫁ヘアの連載でした。arはずっと憧れていた雑誌なので、本当にうれしくて! それと、まだジュニアスタイリストなのに、撮影の仕事をさせてくれたオーナーにもとても感謝しています。
撮影の当日、担当の編集さんから『ar girl(arの読者モデル)やサロンモデルの子たちに、アレンジが上手な人、誰か教えて! と聞いてまわっていたら、KATEのMAKOさんが上手だよという子が何人もいて。これは一度、頼まなくちゃと思って』と言ってもらえたんです。本当にうれしかったですね」
現在、MAKOさんは、自分の作品がどんな風にarの誌面に掲載されるのかを心待ちにしているのだそうです。
「撮影中は、緊張して震えも止まらないし、お腹もいたくなりましたが、ちゃんと準備して取り組んだおかげでとても達成感がありました。今回、撮影をいただいて、『担当したお客さまやモデルさんとの“かわいい”を共感することの大切さ』を学びました。それが結果的にクチコミとなり、次の撮影が来るのかなと思っています」。
3人目は、パリを意識したインテリアが素敵な代官山のサロン「log」のオーナー、馬橋達佳さんにお話を伺いました。
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