スタッフの力を信じ、成長のタイミングまで寄り添い続ける

「令和の美容業界を築くのは次世代。チャンプは継承の時代に入り、次世代へとバトンを渡していきます」

二〇一九年、令和の始まりとともにチャンプグループ代表の前田はこう宣言した。次世代へとバトンが渡り、社内独立制度により次々と経営者が誕生。その一人が中川である。中川は一店舗の時代から前田の右腕としてチャンプの礎を築いてきた、言わば同志。前田とともに時代を駆け抜け、彼のイズムを脈々と受け継いできた。

「チャンプは時代に合わせて美容師のあり方・働き方を変えてきましたが、いつの時代も変えなかったことがあります。それは『人を大切にする』という想い。業界の悪しき習慣を見直し、常に現場で働くスタッフを最優先に改革を図ってきました」

時代に合わせた理想の働き方が叶うトータルビューティサロン、チャンプ。職種をはじめ、給与体系やキャリアなど働き方の選択肢を作り、一人ひとりが輝けるフィールドを用意している。どの道を選ぶかは自分次第だ。

「経営者の役目はスタッフの未来を作ること。そして、その未来を長い目で見ます。目先の数字や売上を追って焦らすことよりも、次世代の子たちの想像を超える力を信じ、成長に手を貸したいです。可能性やポテンシャルを信じているからこそ、私はいつまでも寄り添う気持ちです」

右肩上がりのチャンプグループ。その原動力は、いつの時代もスタッフである。そして「スタッフの力を信じて待つ」スタンスも、いつの時代も変わらない。

次世代美容師に必要な自ら学びにいく主体性

昭和から平成、令和へと時代が流れ、美容業界も、職人時代からカリスマ美容師ブームへ。そして共感力を強みとする女性美容師が台頭するなど、様々な変遷を経てきた。では、令和の美容業界を担う次世代美容師に必要な力とは？

「今はまさに『個の力の時代』に突入したのではないでしょうか。ネット社会なので、あらゆるツールを駆使すればどんどん情報が舞い込んできます。その情報を自ら手に入れにいくスタンス、つまり『主体性』が求められるでしょう。もちろんお客様だって情報を簡単に手に入れられますから、美容に対して理想も要望も高い。

要は業界全体のスタンダードがグッと高まっているんです。施術に関する技術力、カウンセリングやコミュニケーションなどの共感力、SNSを活用した発信力、そしてそもそもの人間力。あらゆる能力を身に付けなければファンは付きません。また、年々サロンの数が増えていくけど、人口は一向に減っていくばかり。お客様に選ばれ続けるためには『集客とリピート』をワンセットで考えることです。発信力だけ鍛えても、技術力だけを伸ばしてもダメということです」

時代の変化の中で求められるのは〝主体性を養い、総合力を磨くこと〞だと語る中川。そして、総合力を伸ばす環境がチャンプにはある。

「技術力では営業時間内レッスンに加え、動画教育も始めました。外部アカデミーサロンとの連携で効率的に学べる仕組みも整えています。発信力ではブランディングチームによる教育を取り入れるなど充実した教育環境を整えていますよ」

あなたはどんな色を身に付ける？

中川が言う、「個の力」の時代。美容業界でもフリーランスという働き方が広まりつつあるなか、組織で働くメリットとは。

「家族愛＝相手の大切にしていることも大切にする、という理念のもとに集まった仲間だからこそ、お互いの個性を認め合いながら輝くと考えます」

今や地域密着型サロンとして着々と成長を続けるチャンプ。強い組織づくりの先に、果たして中川は何を見るのか。

「業界の進化と美容師の価値を高める。それがチャンプの大きなミッションです。美容師の素晴らしさをより多くの人に知ってほしい。そのためにも、私たちが成長し、リードし続けなければなりません。これからもこの勢いは止めませんよ」